今年開始したセミナーの全グループの講義メニューが全て終了し、今年の残すお仕事は、様々な忘年会と称したパーティーへの出席(とはいっても、多くはお断りしておりますが)と、執筆、そして来年への準備ということで、本日は、かなりダラダラと過ごしております。
ちょっと前の話になりますが、「ボジョレーヌーボー」を飲む機会がありました。なんてことはない、近くのコンビニに陳列されていたボジョレーヌーボーです。
が、驚いてしまいました。その値段に、2,500円!この値段なら、本当に味を楽しむ良質なワインがしっかり手に入ります。多くの日本人は、ヴィトン、シャネルやエルメスに騙されて(そのブランドの意味を理解しない方がアホなのですが・・・馬なんて全然興味ないのにエルメスを欲しがるとか)いるように、ボジョレーヌーボーの意味を知らず、まあ騙されているわけです。
「ボジョレーヌーボー」とは何か?それは、すなわち、「その年の環境(主に天候)による葡萄の出来具合を、最も早くチェックする銘柄」なわけですから、「味わいを楽しむ」という類のワインではありません。少なくとも僕にとっては「おいしいワイン」ではありません。
ですから、2,500円も払って、何度も飲む人の気が知れません。
ですから、僕は年に一度だけ2,500円を支払って、飲んでみたというわけです。
で、このWEBですから、無理やり経済との関連性を持たせるわけですが(笑)・・・株式に例えれば、ボジョレーヌーボーは、日経平均先物ではないかと思います。
それ自体を(大阪証券取引所にて)取引することを否定しませんし、その指標が、少し先の株価全体の傾向を占う上で意味が無いわけではありません。しかしながら、「僕は日経先物取引が中心です」なんて人は(いないとは言いませんが)、少なくとも個人投資家の中では少ないと思うわけです。
日経平均先物をある程度、頼りにしながら個別株を取引するように、ボジョレーヌーボーの出来具合から、ヴィンテージ2004や他の銘柄の出来具合を予想する。そのように飲むべきものですね。
例えば、「なるほど、確かに今年は好天に恵まれたからなぁ、ボジョレーヌーボーも悪くない・・・すると、ブルゴーニュは・・・、ボルドーは・・・」と、それぞれの産地(例えると産業)の動向を見通し、最終的には、「ならば、DRC(ドメーヌ・ディラ・ロマネコンティー=個別銘柄)もよさそうだから、ラターシュ(=DRCの一つのブランド)のヴィンテージ2004を後に仕入れよう(=投資しよう)」となるわけです。
よって、2,500円!ものお金を支払って得られる価値は、せいぜい最初の一本でおしまいです。だって、ETFやインデックスに多くの手数料を支払う人はいませんよね。
それと同じことです。「このところ、飲んでいるワインは、ボジョレーヌーボーです」なんてTVで発言する芸能人を見ていると、「こいつアホだな」と僕の場合、思ってしまうワケです。
(そもそも、ボジョレーの「ガメイ種」という葡萄品種は、あまり美味しい品種とは言えませんし、日本人の舌に合うのは、やはり「カベルネ・ソーヴィニョン種」か、それと「メルロー種」を混合した、いわゆるボルドーワインです。ワインに支払うお金を厭わないのなら、育てるのに金と手間がかかる「ピノ・ノアール種」を100%使用したブルゴーニュワインの特に丁寧に保存された年代物のDRCですが、○万円~○十万円はしますけど。。。)
そうそう、ついでですが、DRCの『β』は、僕の経験からして、決して小さくないです。(笑)
今日は、ダラダラ日なので、こんなところで。
2004年12月1日 板倉雄一郎