板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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パートナーエッセイ 第2回「欲張りクンの大失敗」

★板倉の休暇中、当事務所のパートナーによるエッセイをお送りしております★

欲張らないこと。分かっていてもなかなか難しいことですよね!私も欲張って大失敗しちゃったことがあります!本日は私が失敗から得た経験をシェアさせていただきたいと思います。

当Webサイトをご覧の皆様、初めまして!申し遅れましたが、パートナーエッセーの第2回を担当いたします、板倉雄一郎事務所パートナーの下田と申します。

自己紹介をさせていただきますと、私、幼少の頃より、流通業でシステム構築を生業とする父から、流通業のおもしろさやデータ解析の重要性などを教わりながら、自然と流通システムやデータ解析に興味を持ったというわけです。そういった経緯で、大学・大学院でも、統計学(多変量解析・実験計画法)を専攻したのでした。現在も専門の研究者には及びませんが、Webサイトの分析等々いろいろな場面で使っています。

さて、ここから本題に入りましょう。
大学院時代、多変量解析という統計の分野を研究していたのですが、その際に、ふと、私思いついてしまったのですね。「統計的手法を用いて競馬で勝てるのではないか」って。

ちょうど研究していた手法でしたので、私は非常に興奮してしまい(自分の研究テーマが実在の出来事に応用できるというのは非常に興奮するものなのです!たとえ競馬であっても・・・というより、確率・統計分野はギャンブルの研究から派生しています)、すぐに過去データを入手し、緻密に解析を行いました。寝る間も惜しんで、教授からの圧力をギリギリのラインでかわしながら(つまり、学生の本分である研究をおろそかにしながら)、理論構築→仮説→検証を終えました。その期間約4ヶ月半。ひとまず完成です!ヨシッ!

出来上がったものは、我ながら良くできていて、当該レースにおいて必要なデータを入力すると、
・ 何を買うか
・ いくら買うか
が自動計算されて出てきます。計算結果をもとに馬券を購入すると、当該日にはほぼ確実に利益が出る、といったシロモノでした。

私はその仕組みを使って、土日の8時から17時頃までの間、テレビの脇に置いたラップトップの前に張り付いてマウスをカチカチしていたわけです(今思うとデイトレーダーそのもの・・・苦笑)。レースごとの発走直前まで気が張っていますので、非常に疲れるのが難点ですが、仕組み自体は非常に順調でした。学生の少ない元本を少しずつではありますが、着実に増やしてくれたのです!

半年ぐらい経ったある土曜日のこと。
これだけ苦労しているのだから、もっと勝てるはずだ!と欲張ってしまい、計算のパラメータをすこ~し変えてみたのです。すると、利益額が向上しました。欲深い私は、たいした検証もせずに、今後は新しい方法で馬券を購入することにしたのでした。

そして運命の日は突然やってきました!2001年10月21日。いつも通り購入していたはずなのに、一向に当たりません。面白いように当たりません。焦るけれどもどうにもならず、ズルズルと負け続けて、最後にはなんと、今まで得た利益が全て吹き飛び、もともと少ない元本もほとんどなくなってしまったのです。ギャー!なんてこったーー!!

口座の残高が消えていく感覚は思い出したくもありません・・・(笑)。バチが当たったということでしょうか。欲張るとこんな仕打ちが待っているのか、と。

今となっては笑い話ですが、4ヶ月半の理論構築期間と半年間の土日の時間全てが吹き飛んでしまった虚無感が体中を襲い、力が抜けてしまいました!「嗚呼、これが放心状態というものか」などと思いながら、周囲に当たってはさらに一人で落ち込んでしまいました(未熟な私は板倉御大の1000分の1の衝撃にさえも耐えられなかったのです!!)。

さて、その後、どうしたのかというと、再度競馬で勝とうとは思えなくなっていました。お金を失ったトラウマもさることながら、パソコンの前に座った8時~17時のつまらないこと!それに加えて気分が悪いのです。板倉さんに出会うまで、気分の悪い理由をうまく表現できませんでしたが、今それを表現すると「何も価値を生み出していないから」ということになります。

誰かの損失の一部が、私の口座に一時的に積み上がっただけ。この事実が再スタートを取りやめるのに十分な理由でした。いずれにしろ、それからは二度と競馬で儲けようと思わなくなったのでした(解析した膨大な量のエクセルファイルも消しました。ちょっと躊躇しながら・・・笑)。

さて、板倉さんがブログに書いているように、失敗から何を得たかが重要ですよね。私の場合、この失敗談から学んだのは
1. 欲張ると失敗する
2. 【うまく行く仕組み】を粛々と続けるのが良い
3. 誰かの不幸で稼いでも気持ち良くない
上記の3つでした。今思えば、これは株式投資にも結構当てはまるのではないかと思います。

では、株式投資において【うまく行く仕組み】はあるのか、と問われれば「あります」と私は答えます。それはお金と経済の原則を学び、理解し、それに則った投資をするということです。すると、自然に負けないようになると思います(もちろん欲張りすぎるといつか大損をしてしまいますよぉ~!おぉ、コワ!笑)。

そして、株式投資における【うまく行く仕組み】=お金と経済の原則、を学びたい方は是非当事務所主催のセミナーにいらしてくださいね(笑)。私はまだまだ未熟者ですので、皆様と一緒に学び、成長していきたいと思っています!

というわけで、最後は宣伝になってしまいましたが、以上で、私の経験談を終わりにいたします。皆様の投資が成功することを祈りつつ・・・。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

2006年3月15日 下田浩司

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