板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURASTYLE「米国経済について」


読者の一部から、サブプライムローン問題などに対する僕の考えが、
「ずいぶんのんきですね」
という意見をいただきましたので、それに対する回答です。

結論から書けば、「全然のんきではない」わけです。

むしろ「のんき」なのは、株式市場をはじめとする金融市場だと思います。

米国経済の行方について、それぞれについて細かく書きませんが、皆さんもご承知の通り、ネガティブなニュースのオンパレードですよね。

その割には・・・と思いますが、このあたり書き始めると長くなりますし、そもそもしっかり調査しなければならないので、おいおいということで。

ただ、超長期的に見れば、貯蓄ゼロ&借金だらけの米国人を野放しにし、巨額の投機マネーに都合よい政策を続けることによって、世界経済の名目上の成長を得る代わりに、常に「いつ吹っ飛ぶか」という強迫観念にさらされ続けることよりは、こうして時々膿が出る時期があったほうが良い、と思うわけです。

そんなことを繰り返しているうちに、「もう米国には頼らない」と、世界の企業がアジアやヨーロッパに目を向けて行けば、いいんじゃないでしょうか。

為替変動によって、日本企業の株価が翻弄されていますが、僕が知る限り、日本の輸出企業の多くは、可能な限りの対策を行っていると思います。

工場だけでなく、商品マーケットもアジアやヨーロッパに向けている日本企業は、たくさんあります。
もちろん、「米国経済の行方なんか関係ない」と言っているわけではありませんけれど。
原油価格についても同じようなことがいえると思います。

原油価格が高止まりすることによって、初めて代替燃料や技術開発が進むわけですから。
やっぱり僕は、のんきですね(笑)

2007年11月9日 板倉雄一郎





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