板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURASTYLE「僕の頭を空っぽにしてくれる彼ら」

今日は、天気が良かった。でも僕は、せっかくの天気なのに犬の散歩を楽しむことががでなかった。二匹の犬を連れて歩くが、彼らが道端の匂いにいつまでも気を取られているのをリードを強く引きながら叱った。それこそ何度も叱った。

帰宅し彼らの食事を済ませる。家の前の道を通るほかの犬に、今日の彼らはやたらと吠える。だから、強く叱った。(←とは言っても、蹴飛ばしたり、殴ったりすることは決してない)

叱れば、彼らは「シュン」となる。でもしばらくすると叱られたことを忘れ、また吠える。だから、再び強く叱った。

そんなことを繰り返しているうちに、「ハッ」と気がついた。彼らは普段と何も変わらない。僕のほうが、普段より彼らの振る舞いをうっとうしく感じているだけだった。

スケジュールが立て込んでいるわけではない。処理しきれないほどの仕事が溜まっているわけでもない。けれど、僕の頭の中は、常に「何か」で一杯だ。何か社会に伝えたいことで一杯なのだ。

そんな中、面倒なことが起こった。面倒の中身は割愛するが、きっと僕にもその原因がある。きっと僕は、悪者扱いになる。

そんなことばかり考えていたから、そのストレスが僕をして犬を叱らせた。彼らに謝って、「こっちにおいで」と言った。彼らは僕の振る舞いを根に持つわけでもなく、特別な賠償を求めるわけでもなく、間違いに気がついた僕を喜んで慕ってくれた。

彼らにしてみれば、「やっと、お父さんが許してくれた!」という喜びなのだろう、けれど、許してもらったのは、僕の方だった。彼らのつぶらな瞳は、とても、とても嬉しそうだった。良かった。

彼らの存在は、僕の頭を空っぽにしてくれる。

そう思ったら、面倒なことについても一気に楽観的に考えられるようになった。

きっと短期では、その面倒なことで僕は悪者にされる。ケレド、悪者にされる理由は、情報が一人歩きしたからに過ぎない。だから、もう忘れよう。きっと、時間が経てば誤解も解けるはずだ。

でも、しばらくは悪者だな。(笑)

2005年11月8日 板倉雄一郎(独り言モード)





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