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ITAKURASTYLE「ブルドックのストップ安に関する解説」


ブルドックの株価が連日「ストップ安」になっています。
この件について、
真っ当な指摘をしているメディアがほとんどないので、
今一度説明します。
(このサイトの継続的な読者は、十分にお分かりのことと思います)
結論:東証の値幅制限に問題がある。
ブル社の買収防衛策によって、
新株予約権が発行される事が決定しましたが、
この買収防衛策の「本質」は、
1、株式1:4分割(←一株に付き3株を無償割り当て)
2、スティール持分に関しては、株式の代わりに現金を渡す。
ということですから、
新株発行によって、「一株あたりの価値はほぼ1/4になる」わけです。
(スティール以外の7月4日時点での株主が持つ株数が4倍になるわけです。)
よって、
新株発行前の株価を前提にすれば、
権利落ち日(7月5日)以降の株価は、
それ以前の1/4「周辺」に収まるはずですが、
東証による「値幅制限」が、それに対応しておらず、
日々、それまでの1/4周辺の株価になるまで、
ストップ安が続いているというわけです。
東証のアナウンスによると、なんだか面倒な手順を踏んでいるようですが、今回の件は、しつこいようですが、株式分割に他なりませんから、値幅制限をそれに対応させるべく、値幅「下限制限」を大きくとるべきだったといえます。
まあ、東証のやることですから、仕方ないですね(笑)
以上、念のため、解説いたしました。
2007年7月13日 板倉雄一郎
PS:
それでも、株価が1/4になる前に、「買い」を入れる人が居るんですから、日本の株式市場ってどうなんですかねぇ?
買っているのは、実は、スティールだったりして(笑・・・んな株価で買うわけない、と思うけれど)





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