板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURASTYLE「高裁、ブル社買収防衛策を容認」


タイトルの通りなのですが、
高裁は、スティールを「濫用的買収者」としているらしいのですが、
その具体的根拠を是非知りたいです。
断っておきますが、僕はスティールの味方でもありませんし、ブルドックの現経営陣の味方でもありません。
この件、しつこく何度も書きますが、
「同社の8割以上の株主が、『スティール嫌い!』と、買収防衛策に賛成しているわけですから、そもそも、同社の既存株主は、同社の株を(少なくとも現在のTOB価格では)手放さない「はず」ですから、それで済む話なんです!」
なのに、わざわざ、
1、弁護士費用や、
2、スティールへ「株式と交換する現金の支払い」
までして、企業価値を破壊している姿は、理解不能です。
企業価値の破壊とは、すなわち株主自身の経済価値の破壊なんですけどねぇ。
裁判所の判決云々という法律論ならともかく、
この矛盾というか、
(敵対的という言葉などに)主語がない論争というか、
一体誰のどんな価値を争う論争なのか、さっぱり忘れ去れている論争で、マスメディアの報道なんかを見ていて、%#)(%”)($”&)”)$”&!#って感じになるわけです(笑)
僕は、ライブドア・ニッポン放送騒動のときにも、
「買収防衛策反対」を主張していましたが、
(当時のエッセイをお読みいただければお分かりになると思いますが、堀江君批判はしていましたが、だからと言って、「ニッポン放送の味方」だったわけではありません。)
今回のブル社をめぐる買収防衛策に関する報道や議論は、あのときを凌ぐぐらい、「的外れ」だと感じます。
以下、穿った観方・・・
実は、以上のことなど、現経営陣はよーく分かっていて、それでも、
「今の盛り上がりの内に、自分の椅子を固めておこう!」
なぁ?んて思っていたりして。
2007年7月9日 板倉雄一郎





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