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ITAKURASTYLE「亀戸餃子」

どういうわけか、このサイトを「グルメ情報サイト」として利用している方が結構いらっしゃいます(笑)。
きっと、「懲りないくん」のころから、「食情報」を時折書いていたせいでしょう。
なら、ってことで、休日モードのエッセーは、最近「度肝を抜かれた店!」情報。

場所は、総武線「亀戸駅」すぐそばの本店。
そして、本店を中心にケイレツ店数件。
この「亀戸餃子」は、すごい!

メニューは、餃子と、ビールや老酒などの酒「だけ」。
ご飯も無ければ、スープも無ければ、野菜炒めも無い。
とにかく、酒、酒、餃子、酒、餃子、酒、酒、餃子・・・・
しかも、「酒だけのお客様お断り」なのだ。
もちろん、「餃子だけのお客様」はOKだ。
僕は、通常、「顧客に条件をつける飲食店」は嫌いだ。
けれど、この店の条件は合理的(?)で、気持ちいい。

この餃子、うまい!
良くある餃子のたれに「和からし」が、これまたあう。
中身が透けて見えるほど生地が薄い餃子は、だから、何個でも食べられる。
そして、「もう終わり!」って宣言しなければ、どんどん餃子が追加される。
カウンター中央で餃子を「蒸し焼きする」おばちゃんは、こちらから何も言っていないのに、一皿5個の餃子の残りが1,2個になるのを見るや否や「もう一皿ね!」と。
そのノリに対して、「いえ、もう結構です」とは、とてもいえない。
だって、おばちゃんは、客の餃子が途切れてしまわぬように!っと、皿の上の餃子が完全になるなる前に「蒸し焼きする時間」を考慮して、そう言ってくれているのだから。いやそうに違いない。
かといって、新しい餃子が運ばれてきた直後に、「もう終わり!」というのも、なんだか気が引ける。
だから、ギブアップの場合、おばちゃんが「もう一皿ね」と切り出すほんの少し前に、「もう終わりです!」って宣言しなければならない。
皿の上の餃子、残り3個あたりの微妙な駆け引きだ。

初心者の僕は、ビール2本とぎょーざ5皿を平らげた。
けど、条件が整えば(←どんな条件よ?)、10皿は行ける。
この餃子、上記の通り「焼く」というより「蒸す」が適当だと思われるほど、油っぽくない点も、特筆すべきことだ。

それにしても、「止める決断」は、「やる決断」より難しいことを、改めて知る。
(↑ なんのこと?)

古びた店内には、面白い発見がいくつかある。
神棚のようなところには、「三矢サイダー」や、「バヤリーズのオレンジジュース」、「コークボトルネックのコーク」など、それはそれは「昔懐かしい長寿庵」みたいな風情が残されている。
残念ながら「キリンレモン」は見当たらなかった。
餃子をつまみながら店内を見回していると、壁には「餃子価格早見表」があった。
1皿・・・250円
2皿・・・500円とリスト化されていて、
10皿・・・2500円。
20皿・・・5000円。
とづづく。

はて????どこぞにボリュームディスカウントがあるのかと思いきや、
その表は、単なる「掛け算の結果」だったりする。
これも、この店なら、許せる。
一見、客用に張り出されている「餃子価格早見表」は、何のことは無い、おばちゃんが会計をする際の「自分用メモ」に過ぎなかった。

以上、不思議な店だが、また行きたい。
皆様も是非。


「一品勝負」の企業、僕は結構好きだ。
大塚製薬は、「ポカリスエット」という商品群だけで年間1000億円を売る。
コカコーラに至っては、言うまでもない。

しかし、流行モノ且つ一品勝負は、いただけない。
業績のボラティリティーが高すぎる。
しかし、「駅前のぎょーざ」が無くなることは無いだろう。

2007年2月3日 板倉雄一郎

PS:
ってか、ホントおいしいよ。
平日は、19時には、品切れ閉店。
土日祝日は、並ばないと食べられません。
JR亀戸駅で、誰かに「亀戸餃子はどこですか?」と聞けば、教えてくれるはず。





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