板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURASTYLE「まだはもうなり、もうはまだなり。」

昨日は、2008年初のパートナーミーティングでした。
社会還元に繋がるファンド設立に関するプレゼンテーションを受け、
企業財務情報を効率よく収集?視覚化するツールを提供する企業との提携交渉を行い、
このところ最も頭の痛いサーバー障害からの復旧に関するミーティングを経て、
そして残った時間での雑談は、「投資タイミング」についてでした。

このところ当事務所のパートナーの投資対象の興味は、BRK-A
既に数人が、この企業のA株を米国の証券口座から取得しています。
僕・・・どうしても投資できない(笑)
もっと長期に渡って投資実績を検証した上で、「彼にはかなわない」と諦めたら、僕も投資しようと思います。

パートナーミーティング後、21時からは、毎月恒例のオンラインバリュ会。
オンラインバリュ会は、合宿セミナー卒業生の中から、「もっと深く学びたい!」という方々のために当事務所が有料会員制で運営しているプレミアクラブの「一つのサービス」です。
会員同士がスカイプを使って個別企業の企業価値評価について議論をする場なのですが、今回に限り、個別企業価値評価ではなく、「相場動向」であり、「経済動向」についての議論でした。
話題の中心はやはり「投資タイミング」。

で、その結論は表題の通り「まだはもうなり、もうはまだなり」。
パートナーの吉原氏が表現した簡素でしかし深い表現です。

このところポートフォリオの評価損が膨らんだり、評価益が減少したりする中では、「上げ相場を確認できてから投資しよう」と思うのは当然だと思います。
しかし、上げ相場を確認するということは、既に株価は上昇を始めているわけですから、リスクはある程度低く抑えられても、同時に利回りも小さくなってしまいます。
そもそも、その確認後に大きく下げないとも限りません。
また一方で、「皆が悲観的である時こそガッツリ買っていこう!」としても、投資実行直後にもっと下げるかもしれませんのでリスクは大きいですが、「結果的に」底値周辺で買うことができれば、リターンも大きくなります。

以上をまとめて、「まだはもうなり、もうはまだなり。」ですね。


バリュー投資において、投資タイミングは非常に重要ですが、結局のところ、投資家自身が自らの評価を信じ、
(1)(誤差の範囲ではない)大幅な割安のときに、
(↑ バフェット氏は、「株価の方から訴えてくるぐらいの割安」と表現)
(2)しかし、時間経過と共に株主価値を増大させうるであろう企業へ
投資を実行するしかないのだと思います。
誰にも、「今が底値だ」なんてわかりませんからね。

つまるところ、価値算定の知識を蓄え、企業価値評価を行ったうえでの投資に尽きるというわけです。
投資家として、他人の意見を聞くのは大いに結構ですが、自分のお金を運用するわけですから、やはり自分自身の投資判断基準を持つべきですよね。

皆さんは、いかがでしょうか?

今週の相場(というより世界情勢)もテーマが盛りだくさんで楽しみですね!

2008年1月28日 板倉雄一郎

PS:
株式投資における投資「基準」、
企業経営における経営判断「基準」を必要とされる方は、是非、当事務所の実践・企業価値評価シリーズにお越しください。
自分の判断を信じることができなければ、すべてが他人任せ、すべてが運ということになってしまいます。
ご興味のある方は、こちらからどうぞ。
皆様にお会いするのを楽しみにしています。

PS^2:
年末年始のサーバー障害から、ずいぶん時間が経ちましたが、未だ(以前プログラミングをお願いした先の設計がスパゲッティーだったが故に)全面復旧できておりませんが、昨日よりすべての「入力フォーム」が再稼動いたしました。
左フレーム「お問い合わせ」からの入力フォーム、そして、セミナーお申し込みの入力フォームが使用可能になりましたので、お知らせいたします。
ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありません。

なお、現時点では、特に過去のエッセイの閲覧に支障が出ていますが、こちらは大幅なシステムリニューアル(スパゲッティーを解くのではなく、新たなシステムを構築)後に、完全に表示できるようになりますので、もうしばらくお待ちください。





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