板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURASTYLE「リフレッシュ!」

皆様、ご無沙汰しております(笑)。
板倉雄一郎、1週間のリフレッシュ休暇を頂、戻ってまいりました。

とはいえ、かなり疲労しております。
もちろん、心地よい疲労です。

僕が休暇を取る最も大切な理由は・・・
「脳みその、それぞれの部分を、均等に使い、バランスを取る」
ためです。
同じことばかりやっていると、使う部分に偏りが出てバランスを崩します。

いつも書いているように、「経済は人の心が動かす」わけですから、数字や数式そして企業経営「そのもの」ばかりを考えているだけでは、偏った見方になってしまいます。
個人も、企業も、そして経済全体も、様々な人の、様々なポジションから生まれる「心」によって動き、その結果が数字や「心」に再びあらわれるわけです。
それらを総合的に把握することによって初めて未来の予測を立てることが出来ます。
しかし、予測するだけでは、予測することの価値は全くありません。

予測とは、
その予測が「好ましいものであるか否か」、「継続可能であるか否か」を測り、
その結果、
「好ましい」と予測されれば、これまでの活動を継続し、
「好ましくない」と予測されれば、「好ましい」方向になるように、
「継続不可能」と予測されれば、「継続できる方法」になるように、
「今の行動を決める」ための手段にすぎません。

未来を予測するだけでは意味がありません。
未来は、今の我々が、今の行動によって、創りだすものです。

と、前置きが長くなりましたが、まあいろいろありましたので、カテゴリーごとに短めに・・・

<ランクル100>

やっと納車されました。
車そのものについては、短く・・・
「トヨタは素晴らしい車を作るようになりましたね!」
以上です(笑)

これまで「平べったい車」ばかり乗り継いできた僕が始めて手に入れた「高く、広く、長く、重い」車です。
その特性を確認しながら車に慣れるために、僕は新しい車が届くたびに必ず「たった一人」で1000Kmは走ります。
既にオドメーターは1200Km。

九十九里浜、千葉の舗装されていない林道、南房総の海岸線、泥んこの荒地、河川敷、オフロードコース・・・
今まで乗り継いできた車の場合、「出来れば避けたい場所」だったところが、「探してでも走りたい場所」に劇的に変化しました。
今まで乗り継いできた車の場合、「高速道路」は、そこを走ること自体が目的だったはずなのに、今度は目的地に移動するための手段に過ぎなくなりました。
人は、環境の変化によって、その楽しみ方さえ変えることが出来るのですよね。
それまでと違った「視点」を持つこと・・・これとても大切なことですね。
様々な人の「立場」を理解できるようになると思うのです。

林道を走っていて、心痛む光景を何度も見ました。
人気のない林道の道端には、いくつもの「不法投棄の山」。
車、冷蔵庫、洗濯機、工具・・・いわゆる粗大ゴミです。
儲けのために、廃品を有料で買取り、山林に捨てる・・・
奴らこそ、「経済」や「ハッピー」を理解していない人間です。
「自分だけ金を儲ければハッピー」などという誤解は、経済の教育を怠ってきた結果です。
いつも書いていることですが、経済は循環しています。
自分だけのハッピーなどありえないのです。

しかし、彼らが儲けのために山林に捨てた廃棄物は、我々が消費した結果でもあります。
我々は、間接的に不法投棄の原因でもあるわけです。
考えさせられました。

自らの行いが、社会に対してどのような影響を与えるのか。
自らの行いを、わが子にすべて開示できるのか。
自らは何を持ってハッピーと思うのか。
そんなことを、散々考える機会を得ることができました。
もちろん、結論は、これまでと一切変わらず、
「社会に対する価値提供」に尽きます。

社会に対して自分が何を提供できるかを考え、
その何かが、社会に与える影響を、可能な限りの側面から精査し、
自らの心に問い合わせ、(カネのために)自分をだましていないかを精査し、
自らが社会に提供できる価値を創造し、提供する。
それが出来れば、間違いなくハッピーが得られます。
お金は、社会が評価した分だけ、自然と転がり込んでくるものです。

「価値は自ら創り出すもの、価格は他人がつけるもの」

カネの奴隷になっている人が、今の日本には多すぎると感じます。
書店の「カネコーナー」に並ぶ、インチキ「儲け方本」の量を見ればわかります。
これらの本が売れる理由は、簡単です・・・
「楽して儲けたい!」という連中がたくさん居るからです。
楽して儲けたところで、ハッピーなど得られないと言うのに。
カネは、社会との価値交換をするための媒体に過ぎないというのに。
そもそも楽して儲けられるのは、運が良くて「一瞬」だけですから。

話、車に戻りますが、この車、体重2.5トン、エンジンV8-4.7Lだと言うのに、
「燃費が(僕が乗っていた古い)ボルボよりいい!!!」
ありえない燃費・・・トヨタの技術って冗談抜きで凄い。
(高速の移動も結構あったから街中だけなら燃費悪いと思います)

こんな車を作る企業を、その株式をすべて買い占めたところで、「手に入る」わけありません。
企業のあらゆる利害関係者の「パートナーシップ」によって、企業は初めて価値を生み出すことが出来るのです。
投資家・・・金がなければ事業を始められません。
取引先・・・原材料がなければ、価値を生み出すことが出来ません。
顧客・・・・・買ってくれる人が居なければ、事業継続は不可能です。
従業員・・・彼らの「文化」や「ノウハウ」や「技術」がなければ、何もないも同然です。
経営者・・・すべての利害関係者の価値提供と配分のバランスを取り、事業を継続可能な状態を維持し、企業価値を高めます。
すべての利害関係者の「結果」として、企業は存在します。
企業とは、人の集団であり、彼らのシナジーを得て社会に対して価値を提供するための「仕組み」です。
間違っても、株主「だけ」のモノではありません。

また話がずっこけました。


<ワンワンサービス>

オドメーターが1000Kmを越えたあたりから、家族(父と母と2匹のワンコ)を連れ出しました。
皆満足してくれました。
僕の家族は、僕が特別の事故や病気にでもならない限り、僕より先に逝ってしまうでしょう。
彼らが逝ってしまったときに、「後悔」はしたくないのです。
彼らに喜んでもらえて、僕もうれしいわけです。

特にワンコは、広い車内(←これは恐ろしく広いです)、見晴らしのいい高さ(←これも3トントラック並みです)に大満足の様子・・・いや、僕が連れ出すから満足なのかな・・・いろんな意味で、とても良い買い物をしました。


<ショッピング>

1年以上、洋服も、靴も、仕事道具も、何も買わなかった反動で、たくさんの買い物をしました。
便利なもの、楽しいもの、価値に対して安い価格のもの、欲しかったもの・・・
そんなものを買うたびに・・・
それを創りだしてくれた人、
僕が提供する価値を認め価格を支払ってくれた人、
それを買う資金を、社会に対する価値提供によって得ることができた自分、
五体満足な体と心を育ててくれた両親や社会に、感謝の念が沸いてきます。
その想いを、これからも、社会に対する価値提供によって帰して生きたいと思います。


<仕事への取り組み>

これまで根詰めて文章を書いていたせいか、細かいことでイライラしていました。
もっとおおらかに、もっと簡素に、もっと素直に、もっと愛情を持って、すべての人に接してゆきたいと、この休暇は思わせてくれました。
僕の休暇中、エッセーリレーをやっていただいたパートナーにも、この場を借りてお礼を申し上げます。
ありがとう! ハラハラしたけど、面白かったよ!

さて、ブログに、セミナーに、メディア出演に、講演に、新刊本の執筆に・・・
再び、「楽しみなら」やっていこっと。


<休暇中の御仕事>

?これ意味不明ですが(笑)
休暇とはいいつつ・・・
テレビ東京の特番「どうする!ニッポンの真相」の収録。
(↑本日・・・3月22日水曜日22時~放映)
TFM(FM東京)によるネットストリーミング番組の打ち合わせ。
(↑僕がメインMCで、4月中にスタート予定・・・この場でもご案内します。)
内閣府主催「感動する経済会議」での講演・・・神戸にて。
(↑小中高校正とその親御さん向け)
なお、同じ講演が今週末3月25日(土曜日)にも仙台で開催されます。
もちろん僕も講演します。
ご興味のある方は、こちらまで。
僕の話は、まあいつもと同じく「価値と価格」を、小学生にもわかるように。
そして、親御さんに対しては、
「経済やお金の仕組みを学ぶことと、お金にガツガツすることは、全く無関係」
という内容です。
ってか、経済を教えないから、カネにガツガツした人間を作ってしまうのです。


<疲労>

それにしても、疲れました(笑)
今朝起きたら、寝違えていて、疲労に加え首と肩が痛い。
僕、楽しいと、やりすぎちゃうんですよね。
気をつけよっと。

ということで、つまらんエッセーに御付き合いいただき、ありがとうございました。
また明日より、ファイナンスを中心に、読者に価値提供が出来る内容を心がけながら、エッセーを書き続けます。
よろしくお願いいたします。

2006年3月22日 板倉雄一郎

 





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