やってしまいました。先日の日曜日(2005年12月18日)の夜、毎月恒例で開催されるスカイプを使った「オンラインバリュエーション大会」をすっぽかしてしまいました。
オンラインバリュエーション大会(以下、バリュ会)は、当事務所主催「実践・企業価値評価シリーズ」セミナーの卒業生で、且つプレミアムクラブ(月額3,000円から)の会員に限定した、チャット機能を利用したバリュエーション議論会です。
毎回、どなたかが個別企業のバリュエーションを事前に実施し、その結果について、参加者全員から、異論反論、同意論などを受け、議論をする場です。
実は、当事務所の卒業生の中には、セミナーで初めてファイナンスに接する人が大半である一方、MBAホルダーや、公認会計士、そして毎回の個別企業の業界構造に詳しい人などがいらっしゃいます。
そのおかげで、主催者の僕でさえ、その議論を見ているだけで、もの凄く勉強になる会です。毎回楽しみで、当然前回も楽しみにしていました。
がぁ・・・「バリュ会の前にちょっと寝ておこうかな」なぁ~んて思って寝てしまったら、前日のクリパ徹夜の疲労が溜まっていたせいか、起きたのが翌日の朝。
「やっちまったぁ~」バリュ会に参加された方には、読んで字のごとく「申し訳ない」。 しかし、テキストログは、しっかり残っていて、プレミアム会員向けのポータルサイトで確認することができます。(ID,PASSがないと、バリュ会のチャット履歴、セミナーでの講義資料、当事務所発行の個別企業価値評価シートなどにはアクセスできません。すんまそん。)
今回は、仕方なく、ログでみなさんの活発な議論を拝見しました。
で、ひとつ気がついたことがあります。彼らセミナー卒業生にとって、セミナーで講義している「価値計算手法」なんてものは、既に「なんてことない当たり前のこと」になっているのです。
議論の争点は、価値計算手法についてではなく、当該企業とその経営環境について、極めて「現実的」かつ、「具体的」な内容になっているのです。
で、毎回、当該企業の業界に詳しい方が必ず参加されていて、僕自身、本当に勉強になることばかりです。つまり、表計算ソフトの操作にハマっている、なんちゃってアナリストより、遥かに現実的な企業価値評価の議論がされている点、僕は、なんていうか・・・一言で言えば、「誇らしい」のです。
(僕は、アナリストから、ヒアリングを受ける側の立場も経験しているので、その質問のトンチンカンさについては、よーく知っているつもりです。もちろんアナリストの中にもすばらしい洞察力を持った方もいらっしゃいます。)
結局のところ、数値そのものには、大した意味がありません。また、価値計算方法そのものも、最初は聴きなれない言葉でつまづいたりしますが、セミナーなり、その再受講を受ければ、「なぁ~んだ、そういうことだったのか簡単ジャン」となるわけです。
その上で、現実的で、具体的な将来予測に基づいた数値、つまり、将来の予測されるシナリオを数値に落とし込むことで初めて企業価値評価が完成するわけです。
今回の評価対象企業は、株式会社ウエスコ(9648)。
バリュ会参加者のコンセンサスは、「概ねフェアバリューでホールド」でした。
この企業の株価もこのところずいぶんと上昇しましたからね。
(なお、この評価による投資損失の責任は追いかねますのでご了承ください。)
Buy or Sell or Hold・・・そんなことは、結果論です。
大切なことは、それを導き出す過程にあります。みなさんの議論は、本当に、(しつこいですが)勉強になります。
ああ、このバリュ会、読者の皆様にも、是非御披露目したい。
と言っても、企業価値評価の基礎知識がないと、チャットの内容でさえ、チンプンカンプンになること間違いないので、公開はいたしません。共通言語と知識を持った者同士の議論は、本質に迫るものです。
と、こんな風に書いて、バリュ会に参加いただいた皆さんへの「申し訳」とさせてください。
本当にすっぽかしてごめんなさい。
2005年12月20日 板倉雄一郎
PS:
とは言っても、当事務所の優秀なパートナーが、司会進行などを行っていただいたので、バリュ会そのものは、滞りなく進められました。
いつも僕は、パートナーに支えられています。この場を借りて、ありがとうです。
PS^2:
先日の当事務所主催クリスマスパーティーでのゲーム「美人投票」にて、二番目に価格の高い商品を当てられた、現在上海に留学中の女性のブログ。
この方、クリパのため(だけではないでしょうけれど)に、上海から駆けつけてくれました。素敵なチャイナ・ドレスでクリパに参加いただきました。(一体いつ、チャイナドレスに着替えたのだろう・・・)