板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURASTYLE「あれから10年」


10年前の今日(←1997年12月3日)、当時僕が経営していたハイパーネットは、負債総額37億円(+資本金およそ7億円)で倒産しました。
振り返るより、将来を見つめながら生きてゆきたいと思うけれど、こういう節目には、どうしても振り返ってしまいます。
自らの失敗を振り返り、文章にしたためるときもあった。
仕事も、お金も、予定も無く、ただただ犬の散歩と釣りに時間を費やしたときもあった。
「社長失格」のヒットに乗って、年間数十回の講演旅行をしていたときもあった。
経営者時代に楽しめなかった「お食事会(とお持ち帰り)」に勤しんだときもあった。
いくつかの企業のコンサルティング(?というか経営者のお話相手)が天職なのかと思ったときもあった。
ベンチャーキャピタルこそやりたい仕事だと思うこともあった。
(↑ この12月で、第1号ファンドの期限を向かえますが、当初予定していたほどの利回りを出すことができず、第1号ファンドは解散します。過去業績の無いアーリーステージベンチャーへの投資は難しいと悟りました。)
たくさんの著名人や経営者にお会いした。
たくさんの女性と(時には一晩限りでしたが)付き合った。
結婚した。
その翌年、離婚した。
離婚をきっかけに、ブログを書き始め、現在のセミナー活動に至ります。
この10年、あっという間といえばあっという間ですが、長かったといえば長かった。
いろいろ思うところがありますが、一つはっきりいえることは・・・
会社を倒産させ、利害関係者に損害を与え、すべての約束を果たせなかった自分が、それでも10年生きて生活してこれたのは、社会が、僕に何らかの価値を「見出してくれたおかげだ」と思います。
僕自身が努力したことは、「事業失敗者が落ちぶれてしまっては、だれもチャレンジしなくなってしまう」という想いから、何とか元気に振舞うことだけでした。
簡単そうなことですが、実に難しいことでもありました。
この10年で得られた教訓は、ただひとつ・・・
「結局、自ら何かを始めなければ、何も始まらない。」
それだけです。
また、何か始めたいと思います。
3年間のセミナー活動を通じて得られた人的ネットワークから何かを生み出せれば、と、このところそんなことばかりを考えています。
現時点では、具体的なネタはありません。
けれど、しつこく考えていれば、きっと何かが浮かんでくると思います。
1995年当時のように。
2007年12月3日 板倉雄一郎
PS:
今日は、昼間からワインでも飲みながら、「10年生きてこれた祝い」を一人でやろうと思います。
ついでに、「社長失格」でも読もうかと思います。
PS^2:
来週末(12月15日)は、年に一度の大パーティー「クリパッ2007!」です。
何が出るかな!? 今から楽しみです。
僕は、毎年、「クリパは卒業生自らが楽しむためのイベント」と心得、その準備には、ほとんど何の口出しもしません。
参考エッセイ:
クリパ2005
クリパ2006
PS^3:
「実践・企業価値評価シリーズ第28回合宿セミナー」のご案内をしていますが、来年の話だからなのか、世の相場が企業価値より短期の為替レートに敏感なせいなのか、募集の出だしが思わしくありません。
トホホです。
需要がある限り、セミナー事業は続けますので、ご興味のある方は是非この機会にお申し込みください。
たくさんの読者の方々と「密なコミュニケーション」を楽しみにしています。
需要が無くなったらどうするかって?
そのとき考えます(笑)
だって、「押し売り」するようなセミナー内容ではないですからね。





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