板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURASTYLE「合宿セミナーランナップ」

先週末(2006年11月3日~4日)は、2006年最後の合宿セミナーでした。
気が付けば21回。
思い返せば、2004年秋に第一回合宿セミナーを開催したときから、毎回、
「次は誰も来ないかもしれないね。でも一人でも参加してくれるならやろう。」
と、パートナー間で話していたのを思い出します。

しかし、僕たちの予想に反し、21回まで毎回「ほぼ満席」。
読者の皆さんが、僕たちの活動に価値を見出していただいたおかげだと、
2006年最後の合宿セミナーを終え、あらためて感じています。

この場を借りて、あらためて、
読者の皆様、これまでのセミナー受講者の皆様にお礼を申し上げます。

皆様が僕たちの活動に価値を見出していただいたおかげで、
僕たちの活動は、これまで継続することができました。
本当にありがとうございました。
そして、今後もこのサイトを通じて知り合えた皆様と共に、
僕たちの理念に基づく活動を継続させていただければ幸いです。


さて、第21回合宿セミナーも大変価値ある2日間でしたが、
その中でも特に印象に残ったある受講生のお話を書かせていただきます。

懇親会の席で、年配の受講生の方が、受講までの経緯をお話くださいました。

彼が初めて僕や当事務所の存在を知ったのは、
僕が出演した2006年春の「朝まで生テレビ」だったそうです。
2005年の同番組に僕が出演した時は、
自分でも不思議なくらい、自分自身の主張を電波に乗せることができましたが、
2006年春のときは、僕が発言しようとすると、
どういうわけか田原さんは、「難しい!」の一言で、
僕の発言を遮る傾向にありました。
僕自身は、非常にストレスを感じた出演だったと記憶しています。
しかし、この受講生の方は、
「それでも何かを伝えようとする姿勢に興味を覚えた」と、
その後このサイトを毎日閲覧いただき、受講に至ったとの事でした。
僕は、この受講生の方のお話を聴き、
「すべてを伝えることが、プレゼンの成功ではない」や、
「いくら繕っても、(インチキも本物も)わかる人にはわかる」など、
僕自身が常々「コミュニケーションの方法」として伝えていることを、
再認識することができました。

私たちは普段、「明示的に表現された情報」によって、
多くの判断を行っていると、私たち自身は認識していると思うのですが、
実は、
文章であれば、「行間」から、
映像であれば、「声のトーン」や「息遣い」、何気ない「表情」から
多くの情報を得、様々な判断をしているのではないかと思います。
だからこそ、いくらでも繕えるはずの「表面」を超え、
その人の本当の姿を、感じ取ることができるのではないかと思うのです。

過去のエッセーで書いたことがありますが、
少なくとも僕は、あらゆる判断を僕自身の「勘」に頼っています。
「勘」による結論を、他人に伝えるとき、その手段が「言葉」である以上、
どうしても「論理的」に成らざるを得ず、「理屈っぽい表現」になります。
しかし、理屈っぽく表現しても、「人」がそれを判断するとき、
その理屈っぽい表現からにじみ出る表現者の本質を、
私たちは読みとっているのだと思います。
だからこそ、
インチキは長続きしないし、
本物は何れそれなりに評価されるのだと思います。

価値と価格の関係も、これと良く似ていると思います。
本質的な価値に対して、相当に高い価格は長続きせず、
また、
本質的な価値に対して、相当に安い価格を、
いつまでも市場が放っておくはずもないわけです。
私たちは、一見「価格」を追いかけているようでいて、
実は「真の価値」を探しているのではないでしょうか。

もし、
僕や当事務所のパートナーが、「価格」を追い求めるようなことがあれば、
一時的には、「がっぽり稼ぐこと」ができるかもしれませんが、
それを継続することは不可能でしょう。
これまで同様、
僕や当事務所のパートナーが、「如何に価値を提供できるか」を、
常に模索することを継続できれば、
僕たちの活動は、きっと継続できるのではないかと思います。

僕たちは、このサイトやセミナーを通じて、読者や受講生の方々に、
僕たちの持つ知識をお伝えしているつもりではありますが、
毎度、「実は僕たちが教わっているのではないだろうか」と感じます。
今回も、上記受講生の方の受講動機から、大切な気づきをいただきました。
このような一つ一つの気づきを、今後も大切にしてゆきたいと思います。

2006年11月6日 板倉雄一郎

PS:
オープンセミナー「レディースデイ」の募集を行っております。
現時点(2006年11月6日)で、
定員に対して3割ほどのお申し込みをいただいております。
まだまだお席には余裕がありますので、
このセミナーを、「価値 > 価格」と思われる(女性の)方は、
是非この機会にお申し込みください。
皆様にお会いし、共に学ぶことを楽しみにしています。
よろしくお願いいたします。





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