凄くうれしいです。
これまでお引き受けした講演の中で、最もうれしい講演依頼がありました。
主催者:(は、まだ言いません)
対象者:小・中・高校生、そしてその保護者。
こんなうれしい講演はありません。きっと「おりおば」効果なのでしょうか。
「取引手数料」と「信用取引における金利収入」が、収益の柱という「ポジション」を持った証券会社が主催する「子供向け投資講座」など、絶対にやってはいけないと考えています。
彼らの収益構造(ビジネス・モデル)から考えれば、「煩雑に取引しろ」、「資本レバレッジ(=信用取引)を使え」と、教えてしまう「可能性」があるからです。
(↑ 全ての証券会社主催のセミナーがそうだと断言するわけではありませんが、そのバイアスは必ず存在します。)
これから社会を学ぶ学生には、「投資しろ」とか、「貯金しろ」とか、そういう「~しろ」ではなく、「経済の仕組み」を伝え、その上で「どうするべきか」を自らが考える知恵を与えるべきなのです。
凄くうれしいです。
可能な限り「簡単な言葉」を使い、誰にでも理解できるように説明する努力をします。 経済の仕組み、金融の仕組み、企業の仕組みを学ぶことは、カネにガツガツすることにはならないのです。(←僕って、しつこい?(笑))
むしろ、それを理解することによって、カネにガツガツしなくなり、社会に対する価値提供を真剣に考えるようになるのです。
2006年1月19日 板倉雄一郎
PS:
実は・・・
WACCという概念は正しいが、Keの測定にCAPMを使うことには満足しないとか、
投資家自身のリスク認識+インフレ率によって、自分勝手に割引率を設定した方がよいとか、
最適D/E比率を求めるには、資本レバレッジを利かせ過ぎることによるデフォルト・リスクの上昇とKdのKeに比べた場合の安さを、事業リスクを考慮しながらバランスを取らなければならないとか、、
そんなことを言ってることの方が、正直「楽」です。
「難しいことを、難しく説明する」のでは、意味がなく、
「難しいことを、誰にでも分かる言葉で説明」できなければ、教える立場としては失格です。
僕も、まだまだです。ですが、きっと今以上にできるようになるはずだと信じてします。
僕は、自分が爺さんになった時、「豊かで平和な日本」をこの目で見ながら死んでゆきたいのです。
本当は、世界がそうなって欲しいのですが、僕は外国語が苦手なので、とりあえず日本から。(↑ 「ええかっこしい」だと言われようが、僕は本気でそう思っています。)
PS^2:
そんな講演で、「ホリエモン批判」なんて絶対にやりませんからご心配なく。
PS^3:
でも、「おりおば」に、「株式分割は、両替に過ぎない」という章を入れそこなったと後悔しています。
「1万円を10分割すれば、枚数が10倍になる代わりに、一枚辺りの価値は10分の1の1,000円になる。この仕組みを理解していない人が、1,000円の価値しかない紙を、5,000円とか、1万円とかの価格で買ってしまうから、急速に価格が上昇する。」
って、簡単に説明できたんですけどね・・・。